GrASP

〝このまちを彩るひとり〟として輝ける社会を目指して
―日々の挑戦を重ねながら 喜怒哀楽を仲間とともに 愉快で豊かな明日につなぐ―

 若年性認知症の人は、発症後、症状そのものよりも、仕事や家庭内での役割の変化、社会との接点が減少するという状況に直面しやすい。ご本人の不安感や喪失感に加え、周囲も「支援する側・される側」という固定的な関係に陥りやすく、社会参加の機会が限定されてしまう現状がある。

GRASP では、この課題に対し、練習や準備を重ねてから社会に出るのではなく、「まずは社会に一歩踏み出す」「一緒にやってみる」ことを起点とした実践を行ってきた。

10 周年パーティー

私たちが大切にしているのは、できる・できないでその人を評価することではなく、その場に居て溶け込むこと、関わることそのものに価値を見出す姿勢である。

 GRASP の活動では、若年性認知症の人を「支援される存在」としてではなく、イベントや地域活動を共につくる仲間として迎えている。模擬店運営、ステージ企画、地域清掃、トークイベント、お弁当配達、お弁当箱洗浄、おこわ作りなど、正解のない活動の中で、失敗や戸惑いも含めて笑いぃ顔に変換しながら取り組むことで、自然な役割分担と関係性が生まれていく。こうした過程そのものが、ご本人の自己効力感や主体性を支える土台となっている。

 活動を通してメンバーからは、「自分にもできることがある」「誰かの役に立っていると感じられる」といった声がかれ、家族や支援者にとっても関わり方を見直す契機となっている。特別な仕組みを用意せず、地域の日常の中にそのまま参加するというアプローチは、 【GRASP ヒストリー 仲間のひろがり】再現性と広がりを持つ実践モデルであると言える。
 本発表では、GRASP の実践を通して見えてきた、
①役割が人の尊厳と自己効力感を支える力、②笑いぃ顔はチャレンジの日々の結果、③社会参加は「準備」ではなく「実行」から始める意義について報告し、若年性認知症の人と共に生きる社会の可能性を共有したい。

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